+ 昨年秋から、ドストエフスキーにはまっています。
『カラマーゾフの兄弟』から始めて、その冷徹で的確すぎる人間描写のすさまじさに度肝を抜かれ、
「こんな人間おんのか!?」と思いつつ、「信仰」「本当の罪は何か」「正義と卑劣の間」を彷徨う登場人物から目が離せません。
『永遠の夫』、『悪霊』、『罪と罰』ときて、今は『白痴』。
中編の永遠の夫も読みやすかったけど、今まで読んだ3篇の長編に比べて格段に読みやすい。
ドストエフスキーの体験に基づく死刑囚の気持ちの描写がすごくリアルで、
個人的な上巻のハイライトの一つ。(本編とはあまり関係ないかもやけど・・)
カラマーゾフと悪霊、罪と罰は詳細な注釈が一つの読み物になっていて楽しみだったけど、
今回は注釈がかなり少ないのが少し残念。
読みやすさともつながると思いますが、注釈はぜひとも設けてほしいものです。
(江川卓さんの巻末注釈には作品への訳者の猛烈な愛を感じました。)
+ 下の絵は、『白痴』冒頭の汽車のイメージ。
ワルシャワ・ペテルブルグ鉄道の汽車を探したものの、なかなか見つけられなかったので
もしかしたら別のものかもしれません・・
でも、今の電車よりもメカメカしくて、難しかったけど描いていて楽しかったです。
Locomotive